催眠と教育の違い
お久しぶりです。
動画の方に力を入れていてすっかりブログ、このHPを放置していました。
さて、表題に驚かれた方もいるかもしれませんが、今回ちょっと黙ってられないと思い、これを書いています。
と言うのも、結構有名な会社から発売される治療法(?)で、催眠を使っていると言うことなのですが、動画を見たらこの方、催眠の定義を思い切り拡大解釈しています。「言葉を使ってその人の心のベクトルが変わったらそれは催眠にかかったと言って良い」などと言っています。
辞書を見てください。違います。
この方以外にも同様の記事は時々見かけます。
宗教弾圧にもよく使われる混同です。
これは根本的に催眠を理解していない上に、抑圧者がよく使う「定義を都合の良いように変える」という邪悪な手法です。
理性的に考えて心のベクトルが変わるのは催眠ではなく「教育」です。
働き方も違う上に、その影響を取り除く方法も違います。
その辺りを説明したいと思います。
上記の方の治療(?)は定義から考えると催眠ではありません。ですから、それそのものに苦言を呈しているわけではありません。(と思ってましたが、別の動画見たら催眠かけてましたわ。ク○だな、こりゃ)
ちなみに、JTAでも一般的に使われている用語と違う定義で使われている用語はあります。拮抗筋がそれですが、こちらはJTAの中で使われている専門用語であり、一般に使われている拮抗筋の定義を勝手に変えて説明しているわけではありません。
目次
- ○ 催眠とは何か
- ○ 教育とは何か
- ○ 当塾で提供しているもの
催眠とは何か
催眠とは、Wikipediaから引用しますと、
「催眠(さいみん、英: hypnosis)とは、暗示を受けやすい変性意識状態のひとつ。また、その状態(催眠状態)、およびその状態に導く技術(催眠法)を指す場合がある。催眠術(さいみんじゅつ、英: hypnotism)とも呼ばれる。」
とあります。
暗示を使うというのが教育との大きな違いです。十分な意識下で行われていることは暗示効果はほとんどありません。
自分でコントロールできる意識ではないところに植え付けられた暗示により、決断、感情などに影響を与えるものです。
暗示を使う治療に関しては、長期的に見ると害になります。というのも、症状を見えなくしているだけで根本的な問題は見えなくなっているだけだからです。
また、暗示の強さとはその人のかかりやすさに影響されますし、治療に使う場合、押さえ込もうとしているもののエネルギーが強いと効果を表しません。
以前、タレントのイモトアヤコが蛇嫌いを克服するのに催眠術をかけられたことがありましたが、結局彼女の蛇嫌いは全く改善しませんでした。
彼女は相当な蛇嫌いです。そこまで嫌いということは、嫌いになるような原因があるのですが、そこを解決しないと、もし暗示で一時的に改善したとしても、蛇が嫌いだという心のエネルギーは近くされていないだけで実際には蓄積されていきます。それらのエネルギーが暗示で抑え切れなくなったら、もっとひどい状態になってしまうことさえあります。
そして、暗示は「暗示が解けた」というような言葉では本当には解けていないと言う例も有ります。
暗示を使うということは、コントロールできない領域に手を突っ込んで何かをコントロールしようという危険な行為ですが、短期的には、また、その影響を見抜ける人でなければほとんど気付くことができません。
こう見ると怖い話ですが、技術的な話をすると、その影響を取り除くのは正しい方法を知っていればかなり簡単に除去できます。素人であれば半日から1日で勉強できる内容です。しかし、プロのカウンセラーはほとんど実技のパートには入れません。その理由はまた別の時にお話しできればと思います。
教育とは何か
こちらもWikipediaから引用しますと、
「教育(きょういく、英語: education)は、教え育てることであり、ある人間を望ましい状態にさせるために、心と体の両面に、意図的に働きかけることである。 教育を受ける人の知識を増やしたり、技能を身につけさせたり、人間性を養ったりしつつ、その人が持つ能力を引き出そうとすることである。」
とあります。
教えることであり、暗示でコントロールすることではありません。
催眠、暗示との違いは、意識でコントロールできる思考に働きかけるか、意識でコントロールできないところに働きかけるか、ということです。
コンピューターに例えると、教育はアプリケーションのインストール、催眠は知らないうちに感染しているウイルスと言えるかもしれません(プログラマーの方、違うようでしたら突っ込みお願いします)。
宗教や政治、新しい考えの団体などでよく「洗脳された」とか、「催眠にかけられた」とか言う人がいますが、ほとんどは「教育の結果」なのです。ですから、個人の判断で選択しているので、暗示を解除するのとは全く違う方法が必要になります。
技術的にはそれほど難しくありませんが、バリエーションは無限にありますので、高度なトレーニングが必要です。
にもかかわらず、一般的に行われている「逆洗脳」と言われるものは暗示を利用したり、本人の価値観を否定して家族や施術者の価値観を押し付ける方法が人権を侵害していると言えます。
当塾で提供しているもの
前にも書いたと思いますが、こちらで提供しているものは教育です。
しかし、信じてもらうようなものではありません。
一般的に信じられていることで良くならないなら、一般的ではない当塾のやり方で起きた変化はどうですか?変化が出たならどちらが正しいと言えますか?
ということを自分で判断してもらうことです。
それにより、世の中が嘘であふれていること、正しいものを見抜くにはどうすべきか、自分には何が正解なのか、を見付けてもらうことです。
その結果、当塾が正解ではない、と言う判断に至ったのであれば、それは仕方がないことですが、ご本人がそう選択されたのであれば、私の役割は果たせたと言えるでしょう。