拘縮だと思っていた手が開く
訪問整体を開業してから、初めて寝たきりの方の施術依頼が来ました。
過去に訪問リハビリをしていましたので、そういった方を担当するのは慣れているのですが、週5回、訪問リハビリと訪問マッサージを受けていて改善しない拘縮ということでした。
それだけやって変化しないのなら、訪問リハビリ時代ならまあ、自分も無理と思ったことでしょう。
まず推測したのが、リハビリのやり過ぎで過緊張(筋肉が硬くなる事)による、実際には拘縮ではないもの。
もうひとつは、実際の拘縮(筋肉以外の要素で固くなっているもの。定義としては「強直」と言われるものとは区別されますが、医学的、臨床的には混同されています)。
脳腫瘍による麻痺があると伺っていたので、麻痺側の拘縮だと思っていたところ、反対側の拘縮ということで、実際、麻痺側はすぐに緩むものの、反対側は指が開かず、手も胸の上から動かすことができませんでした。
理学療法士時代なら、関節の相対的な位置を工夫して、少し動かすのが関の山だったでしょう。
神経整体を使ってでさえ、筋緊張に変化は出せるものの、動かすまでには至りませんでした。
が、
両下肢にも神経整体を施してから手に戻ると、指は伸びているし、手は身体から離すこともできるようになっていました。
これには依頼された奥様もびっくり。
しかも、リハビリ中に眠っていることに驚き(恐らく痛くて強制的に目覚めさせられ、痛みにより異常な筋緊張をさらに強くしていたのでしょう)。
やっていることを見ていても、普通のリハビリと同じか、むしろ動きが少ない分、ちゃんとやっているのか不安になるかもしれません。
もし現場を理学療法士が見学していたら、
「下手くそだな、全然動いてないだろ」
と思っていたことでしょう。
しかし、結果はこうなりました。
もちろん、誰にでもここまでの結果が出るわけではありません。正直なところやってみないとわかりません。
本当に拘縮しているのであれば、一気にここまで動く事にはならないと思いますし、恐らくリハビリを受けたらまた緊張が上がってしまうと思われます。
今回は緩む方向に働きましたが、筋肉がしっかりと働く方向にも使うことができます。
神経にアプローチする施術
今まで受けてきたものとは全く違う価値を提供できると思います。

目次
他の技術にない利点
今回の症例は、神経整体以外の技術では恐らく太刀打ちできなかったでしょう。
そもそも、意識障害のある方にはトレーニングは無理です。
癒着をはがそうにも、その肢位まで動かすのが不可能でした。
神経整体はどこからでも、どんな肢位でもやることができます。
一見普通のリハビリを行っているのと変わらないような形でさえも可能です。
この技術、理学療法士、作業療法士が得ないでおく理由がないと思います。
むしろ、今行っているリハビリが、実際には害になっているかもしれないというのが、神経整体をやるとはっきりわかるようになります。
神経整体を使うセラピストが、保険業務で提供できるようになれば、どれくらい多くの人が救われるか考えてみてください。
10月末まで受講生を募集していますので、興味を持たれましたらご連絡ください。